天使を抱きしめてあげることもできないなんて/秋葉竹
ハハ、
でも、
僕は人間だから、
抱きしめてあげることもできない
ので、夢をみた
こんなの。
未来まで見られる瞳を傷つけ
世界の道理を無視する瞳を光らせ
真っ二つの門の下で真の幸せを語る唇を尖らし
むかし燃えた都のほおずきを膨らませた唇を舐める
あの人とは実をいうと
優しさをまとった桃色のこころなんだと
しっとりとみつめたのはあなたの涙ぐんだひとみ
あの人とはほんとうに
けっして枯れない愛の泉のような人なんだと
軽い口調で語ったのはあなたのピンク色のくちびる
という
とても艶っぽく、色っぽい、夢。
(まぁ、文字にしたら伝わらないよなぉ)
(なら、文字にするな、と言われるよなぁ)
をみた
ハハハ
そしてこの街を出てゆく僕に
やさしい
あたたかい
涙でも
降らせてくれないだろうか?
ただそれだけを待ってる
ねぇ、
裸の天使よ?
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