あこがれ/末下りょう
 
噴水から散らばる帯の 、
炎の水源が

夢で眠るぼくの肋骨を洗い 通り過ぎてゆく


暗がりで世界の形になるものを

開き閉ざされながら
押され
来る

精密な瞳と透明な舌の祈りを

鮮明な花びらに浸して しまい 
額の下層に
激しく
沈む 胞子を
すくい

真空に滲み  、
そこから溢れる指をランダムにめぐり逢わせ 流れ込む吐息の
格子をすり抜けて
夜風の袖を
掴む

いとも軽々しく しなかやに スペース タイム 光  脂肪のざわめき 腐りゆく肉 言語的マスタリーの超越 硬質な無意味をもて余す 音の 波うつ微少の亀裂のような


微笑みが欲しくて



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