ある日の空(オー)/ふるる
1
空は放熱を終え
情熱の大通りを抜けて
曲がり角へさしかかり
そこで無いようになってしまった
翌日の朝刊
クロイ
くろい
黒い・・・
焼け焦げたような匂い
ポストは■なクチを開けて
あんぐり
あんぐり・・・
空を見やると
無いようになっているので
犬の散歩道もわからない
2
海の上では空が充分残っていたので
誰も困らなかった
3
ふともらしたため息でさえも
ぐいぐいと吸い込まれてしまうので
上はいよいよ黒いよ
(ため息)
4
ポストは■なクチを開けて
あんぐり
あんぐり・・・
空を見ようと
ポストから覗き込む目が絶え間ない
無いようになっているものを
見るのは
5
犬の散歩道は延々と続く
6
落し物
7
漂流物
8
9
0
オー
[グループ]
戻る 編 削 Point(0)