百舌鳥の早贄/あらい
 
あ、大きな昨日なんて喪うように
絶絶対開かれない膨らんだ トラック
もう許してあげて、

出し忘れるポイントカード
俯瞰で繰り上げる。
メッキが剥げる毎日を色合わせて
眺めはまた(錆びた)風が収まる。

暖房の効かない知識の泉 幽囚にも唸る

おごそかな茶話会と診察券。
電話でのやり取りは試し切り、
赤の削げた看板には誰が映るのだろう
廃病院のミラーごし 最期まで繰り返される。

長閑な それが在り処
常にあるものに縫いぐるみの検眼を、
非人するだぶついた才能が
無条件な砂礫にもなれない
二股の腫れ物 ねじ曲がったカーブ跡
天井も壁も見捨てられた保険証券
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