痛々しくも、怖じ気づいてしまったぜ、ふるさとに/秋葉竹
 



(どうせ、あたしは、毒毒しいのでね……)
咲かないと身を縮めている彼岸花


(いまはテレビの中くらいでしか、みないから)
あぜ道を歩く夢みるなんてなぁ


(しとしと小雨が降っていた…………)
寂しくてひとり国道歩いた夜


(ふるさとなんて、大嫌いッ!)
あの街を忘れられない冬の朝


(ハハ、今日から、あたしは自由な一人部屋)
自由って悲しむ自由もあっていい?


(都会ってヤツぁ、都会ってヤツぁ、土さえ無え!)
土が無い世界に生きるそして死ぬ


(あたしの心と、心の中のアイツは、死んだのに)
葬いの鐘が鳴らない静かな夜
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