分解された男のうた/マークアーモンド
 
みえないものを可視化するのが詩人ならば
いつかぼくもその列に並ぼうとおもった

いつか詩人になれるのならば
そういう人生を選ぼうと想った

誰も容易い戦場にはいないのだが
もう哀しみをくりかえすのは嫌だとおもった

自分が今居る場所を発信できる言葉がほしかった

誰も休まない日に休んでいる
茜さんとはしばらく逢っていないし

僕の孤独は凶器にもならない
すべてが死んでしまうまえに
おそろいの靴を買おう

どのサイトにも入れないし
共通の惑星語も通じないなんて

僕と君は並行線で時々スパークするが
きみのなかでは複数の人格が交錯している

僕は僕で分解された男みたいに
露店でパーツとして投げ売りされている

誰かがいなくなる
ぼくの必要もなくなって

虚脱が存在して声をあげる
同一線上には何もないから



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