眠れぬ夜に/
坂本瞳子
眠いのならば
眠ってしまえばいい
ただそれだけのことだ
だのに横たわることに
不安を覚える
寝転がって
仰向けになって
落ち着かない
寝返りをうって
首の辺りを掻いてみて
ため息をついてみたり
背中を反らせてみたりもする
足がつってしまえばいいのにと
願ってみたりもするけれど
要は眠りたくないのだ
怖い夢とか見たくないし
早く朝がくればいい
戻る
編
削
Point
(0)