僕らは何にもなることができない/ねことら
言葉を尽くしていたい、死力を尽くしていたい、とても簡単なラップ調の聞きざわりのいいフレーズだ、ばかみたいだね、産湯にひたるような薄い感傷、何かにいつもいら立っている、どうやったって黎明、並べただけのこうした羅列が何かに届いた気がしていても一秒後に爆砕されてしまう、残影になる、素性の知れた未明、みんな生きていてほしいだけなのに、光ある場所をみつけたいのではなく光がそっとここにあったことを証明したいってことを、遠くに届く声を詩と呼んだりはしない、詩はひからびて眠り続けたここにある言葉だ、ばかみたいだろ、何かに抗うことですこしずつ息をして、僕だってそうだ、かなしいかなしいかなしかなしうれしいうれしい
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