ダンデライオン/蝶番 灯
まぶしいくらいの陽光が
ジリジリとアスファルトを焼く
左肩にのしかかるリュックサックの重みは
4月にしては暑すぎる街に似ていた
コンクリートの中で咲く 黄色の花が僕を見上げた
割れた舗装の間
黄ばんだ茎と葉が僕の目を刺したが
僕は気にも留めず
「珍しいな」 それだけ思いまた歩き出した
そのまま夜は明けた
コンクリートの中で咲く 黄色の花がうつむいていた
立派なたてがみは垂れ下がっていた
乾いた茎と葉が僕の目を刺したが
僕は何も無かったかのように
「元気が無いな」 それだけ思い
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