雨が降り続ける/坂本瞳子
雨が降り続ける
冷たい雨が
決して止むことはないと思われるほど
ずっと降り続いている
空から地面へと直線を描きながら
ただただまっすぐに
雨が降り続ける
誰かの悲しみの涙のように
誰かの怒りを掻き消すかのように
夜空にレースのカーテンをかけるように
雨が降り続ける
明日には止むとはとうてい思えないほど
世の中の汚れを洗い流すかのように
まるで汚れた惑星を叱りつけているように
雨が降り続ける
想像したくないものだ
この雨が止まないなんてことがあるかもしれない
嗚呼、想像したくはないものだ
こんな私の願望を嘲笑うかのように
雨が降り続ける
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