泥/
あらい
躍らされた獣が唸るように、仕向けられた猫なで声は
中心から外れた幸福が首を落として
ドグマに陥る
埋め合わせた体を、引き寄せて差し出す蝴蝶に従い
なにかを妊み出す、人婦は妖精を 妖星は夭逝を
ただひたすら虚空に置き 祈る
陰と陽、息とし活けるものをかなぐり捨て
それで死出の旅と用足されるが
反目し合うノイズは
夥しい汚辱を宿したまま
彩雲を残すように現実から飛翔する
生臭く不明瞭の朧月夜に、千鳥足で
戻る
編
削
Point
(0)