なにもできやしない/坂本瞳子
あの日
どうすればよかったんだろう
そんな想いが心を過る
正解を求めてはいないけれど
もう少し別の言い方ができたんじゃないだろうか
そんな風にさえ思うけれど
言い方の問題だけではない気がする
言葉って難しい
そこへ行き着いたところで
問題は解決しない
問題?
いったいなにが問題だというのか
それさえもはっきりしない
自分の言った言葉か
行動だったろうか
このスッキリしない想いが頭の中を駆け巡る
なにもかもがうまくいかない
この世の中で孤独を覚える
いっそのこと消えてなくなりたくなる
そんなことができるわけでもないくせに
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