しあわせのレシピ/秋葉竹
かし乗った
冬の観覧車の二人のキスを
想いださせる
ゆっくりと想い出を引っぺがしたら
こんどはこの部屋で
お菓子作りのお手伝いをした想い出
もう笑うしかないひとりの部屋で
君を想って作ったんだよ?
ぎゅっと新しい甘さの愛をこめて
作ったんだよ?
夜に話しましょうか?
ちいさなお菓子をあげる
新しい味の甘いクッキー
舌も心も蕩けるように
しあわせな喜びが味わえる
ちいさな美味しい
新しい甘さの
そんなわたしの手作りクッキー
もう
君を想ってる朝も昼も夜も
あ
そうか
これがあのひとが残していってくれた
《しあわせのレシピ》なんだね
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