忘却/ミナト 螢
 
あんなに好きだった人を
今では角砂糖の中に隠して 
崩れるのを待っている

いつまでも
答えをくれないから
名前の知らない花を
見つめていた

怒られるより
怒らせたこと

同じようで違う
レシピを破って
涙で上書きする

角砂糖が溶けて
あなたはどんな顔で
走って行くのか
戻る   Point(2)