眠り/はるな
 

長い眠りのあとで
あれは祈りだった

あれは、
ふるく、弱く、新しく、ふるえて、断固として、長く、みじかく、とおく、ごく近く、ギターのようで、空のようで、波打ち際で、空洞で、退屈で、さわがしく、まぶしく、とおく、ごく近く、
あれは祈りだった

ふるえて、立ち止まって、何度もはじめてで、そのたび世界はおわったし、終わり続けていたし、不器用な息をして、やさしさや、生ごみみたいな朝や、遠く、そして近く、球の、単なる想像上の、触れられる、両極を折りたたみ、裏と表の中間で、あれは、祈りによく似た、長い眠りだった


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