新地球へ/玉響
 
さみしい風が背中を押して
私は星空を游ぎたくなる
真冬の澄んだ空気に包まれて
星から星へと旅をする

煌めく星々はシナプスそのもの
繋がり点滅し
やがて内在する宇宙へと導く
内側は外側へ
外側は内側へ繋がる神の径

聞こえるだろうか
天蓋は粉々に砕け散り
この星に鳴り響く
タイムアウトの鐘の音が

魂を抜かれた羊たち
根も葉も無い
虚しく地上を彷徨う日々

もはや砂上の楼閣は崩れ去った
道は分岐と合流を繰り返し
今また大きく分岐する
二度とは戻れない道

我々は
無限に
形を変えて流れる
永遠の宇宙の
交差する一瞬の
命の輝き

さようなら
なつかしい人たちよ

零れる涙は祝福の涙だろうか
発車のベルが鳴っている
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