詩の日めくり 二〇一八年十一月一日─三十一日/田中宏輔
データにしておこう。
二〇一八年十一月十四日 「クリストファー・エヴァンズ」
きのう寝るまえに、イギリスSF傑作選『アザー・エデン』に収められている、クリストファー・エヴァンズの「人生の事実」を読んで眠った。作品は、女権が異様に貶められている惑星のなかで、ひとりの少年が取る言動を通じて、人間について考えさせるものだったのだが、差別というものの気持ち悪さに、ぞっとさせられた。ぞっとさせるのが目的に書かれたであろう、その着想に、作者のイノセントさがあるのだろうが、あらゆる差別について、気持ち悪い、ぞっとさせるようなものがあるのだなと思った。
二〇一八年十一月十五日 「内
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