詩の日めくり 二〇一八年十一月一日─三十一日/田中宏輔
はないかというくらいの出来のカヴァーだったので、これが、ぼくのカヴァーの評価軸の基準線なんだな、と思った。きょう見たら、よかったのだ。
二〇一八年十一月十日 「考察」
好きな形になってくれる雲のように、もしも、ぼくたちの思い出を、ぼくが好きなようにつくりかえることができるものならば、ぼくは、きっと苦しまなかっただろう。けれど、きっと愛しもしなかっただろう。
二〇一八年十一月十一日 「考察」
星たちは、天体の法則など知らないけれど、従うべきものに従って動いているのである。ひとのこころや気持ちもまた、理由が何であるかを知らずに、従うべきものに従って動いている
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