詩の日めくり 二〇一八年五月一日─三十一日/田中宏輔
。ぼくの第二詩集で、文体も、あれ以上のものは、その後、先駆形という『みんな、きみのことが好きだった。』の前半に収録したものしかないような気がする。あ、引用詩や『全行引用詩・五部作・上下巻』があったか。一冊ずつしか売れないというのは、いかにも、ぼくらしい。ほんとうに、一生のあいだ、無名の詩人として過ごすのだと思う。まあ、芸術家なんていうのは、無名の時代が長い方が、深い生き方ができるような気がするから、それでいいのだけれど。死ぬときに、人生を振り返って、ふふふと、笑えればいいかな。
二〇一八年五月三日 「無為」
いま日知庵から帰った。帰りにセブイレで買ったパンを二つと烏龍茶をいた
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