たとえそれがきめられたさだめだとしても/秋葉竹
もう耐えられないほどの未来が見えるとき
でも、秋の夜空は透きとおっていて
アスファルト、コツコツと、わざと
音たてて、歩く
冷たい夜の香りを感じ
妖精たちまで躍り出しそう、さ。
なにも考えられなくなって
生きることに窒息感までおぼえて
そんな不幸だって、まぁ、じぶんのせい
でしか、ない訳だから、さ。
じぶんでじぶんを、立たせて
歩いてゆくしかない
煮えきらない悩みなら
けっして消えない悲しみ同様
無視してしまいたい
ま、それも、難しく
だからせめて秋の夜長
静かに酒を飲むべか
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