いやいやの眠り/坂本瞳子
 
眠いことに間違いはないのだけれど
気持ちがついていかないというか
眠りに堕ちたくない気がするというか
なんだかこのまま眠りに就きたくないのだな

欠伸だってしているし
疲れだって感じているのだけれど
気がかりがあって
このせいで目が覚めてしまいそうなんだ
それが分かっているから眠りたくないんだな

かといって眠らない訳にもいかない
眠らずにもいられない
途中で目が覚めてもしょうがないから
もう眠ることにするしかないみたいだ
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