悪い飲みかたの話/ホロウ・シカエルボク
悲鳴の在り方を、お前は、事細かに説明する、無意味だ、喋る価値もないようなものだ、俺はそんなものに興味はない、お前のそんな話を聞いていても仕方がない、けれどお前は喋り続ける、何かにとり憑かれたみたいに、それについて良く知っている、お前以外の別の意識に、身体を乗っ取られてでもいるように…一時間、二時間、三時間と、その話は延々続いている、まるで終わる気配がない、俺は諦めてソファーに横になる、話はまだ続いている、俺は苛立ち、寝返りを打つ、それでもお前は止まることがない、もはや、口を閉じるという選択肢をどこかへ落としてきたみたいに、瞳孔をいっぱいに開いて話し続けている、こいつをどうしたものだろう、と俺は
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)