真白なリボン/秋葉竹
 


そして
夜が更けるのでしょう

あなたたちの
一日を削り取った砂漠の中で

この街はいつも
極彩色の鳥が飛び交う風が吹く

魂の声はかすかに聴こえるか?
ゆっくり生きてゆくのも
悪かねぇ。

歌は夜明けまえまで聴こえつづけることでしょう
そして

朝焼けにそまる街に
美しい破滅の訪れを予感しても
だれもそんな非情な未来は信じず
こころ奪われたかすかな歌声を追いつづけ
信じた道を歩いてゆくのでしょう?

それは美しい顔の歌声なのでしょうか?

そして歌さえ歌えない
踊りも下手な道化の私だけが
真白なリボンがユラユラ飛んでいるのを見上げ
呆けた顔で口をポッカリあけているのでしょう










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