外/アンテ
吸いこんだ空気
に含まれた
酸素をひとつのこらず
わたしの体は
吸収しているんだと信じてた
全身の二酸化炭素を
呼吸するたび
すべて酸素と置きかえるのが
生きている証拠だって
飲み干した
コップの水
が体内をめぐって
めぐって
一滴のこらず
体の外へ出てしまうまで
どれくらいの時間がかかるのだろう
そんな想像を
するのが好きだった
全部
おしっこになるんだよ
なんて
単純ならいいのにね
水が体内をどんな風にめぐっているのか
知らなくても生きていけるし
どの水滴が
いつ飲んだ水かなんて
どうせだれにも確かめられないし
どの瞬間
どん
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