晩夏の夢/服部 剛
 
夏の終わりの港で
堤防にひとり腰かけていた

(このまま海をずっとゆけば
 世界の何処へでも辿り着ける) と

ひとり言は港に置いて
堤防から下りた僕は
歩き始める

やがて秋めいて彩(いろ)づくだろう
物語の季節へ







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