リヴィジョン / ある女の子篇/末下りょう
 


炭酸ジュースしゃかしゃか振ってプシュッ た ら、あ
シュワッ 近未来

キリンみたい 、な
水銀灯の 塗り絵みたいな光のなかを
コンビニ袋が
虫の知らせみたいに応答して
海のほうに飛んでく
みたい


いつになくどこにもフルサイズのない
夜の底



薄紫のアスファルトに
隕石みたいに
転がるキャベツを
短パン姿のサーファーがレタスじゃんって指差す
パサついた
金髪を揺らして


いつになくどこにもフルサイズのない
夜の底



遠のくドラッグストアの明かりに照らされた わらうようにゆがむ手を振って
感応信号を横切り

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