いつか/
ミナト 螢
さよならが
折り目のない小説みたいに
積み重なっていく
その時はきっと
少しの哀しみで
瞳の色と同じくらい
光を受け取れるから
前を向けるように
全てを忘れるわけじゃない
たまには
乾いた記憶に
ピンセットの先で
痛みを乗せながら
生きていく
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