ふるえるように雨がふる/ベンジャミン
たらして
まるできれいな空なんて描きたくなる
瞳に映る景色一面
まるごと空にしてしまいたくなる
けれど両手でおおえてしまえるほどの
こんなに小さな僕にでさえ
世の中はあまりに広すぎるようで悲しいです
だって
こんなにも雨
屋根の下にかくれてもいやおうなしに入り込んでくる
僕をびしょ濡れにして
まるで地下へと押しやるように落ちてくる
ぽつりぽつりぽつり
軽はずみな言葉で勇気づけてしまった自分を
どうにか救い出そうとあがくとき
けして青くはない空に向かって両手を組み
祈るように求める
常に生まれ続けるものたちへ
これから生
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