美しいけむり、あたらしい死刑/竜門勇気
 

君は燃える泣き声
僕を探しているよ
どこで聞いたのか
僕の部屋の周りをうろついてる

誰が考えるのか
どこにもいないものを
探し続けて老いていくなんて
変で愉快なアイデア
”火を消して”泣き声はそう聞こえる

そこら中に
ゴミを撒き散らして
そうやって生きていく
このままじゃ
お互いに灰になると
なにに抗ってんのかわかんないまま
吸い込んでる
美しい煙とあたらしい気配

足音ですぐわかる
君はサンダルはいて出てきた
何時間もそうやって歩いてる
カップの中のコーヒーが燃え上がり
うろたえてる間に自分の指先にもそれが始まってることがわかって


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