詩の日めくり 二〇一七年六月一日─三十一日/田中宏輔
 
っている。ただ一つ、えいちゃんの仕事帰りが心配。それにしても、きつい雨の音。すさまじい勢いだ。急いでベランダにある干し物を取り入れた。雨は浄罪のシンボルだけれど、さいきん罪を犯した記憶はないので、過去の自分の過失について思いを馳せた。

 クスリがまだ効かない。雨が小降りになってきた。ジョー・ホールドマンも、ぼくがコンプリートに集めた作家や詩人のひとりだが、最高傑作は、『終わりなき平和』だろう。ぼくが、手放したホールドマンの本は『擬態』だった。叙述は正確そのものだったのだが、さいごの場面がなぜかしら安易だったのだ。


二〇一七年六月二日 「さらば ふるさとの惑星」


 ジョー・
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