しっぽがほしかった/
もっぷ
キッチンに一人っきりの秋思かな
祖母の手がせっせせっせと栗磨く
宵の秋コーヒー淹れて猫の横
まず今日の今を生きたし十三夜
温(あたた)め酒となりの部屋も灯りおり
今日には今日の猫のしっぽと天の川
四度目でしくじり多し秋の風
東京の夜空に秋の夕星(ゆうずつ)よ
虚栗(みなしぐり)が記憶の湖(うみ)にまたぽちゃり
秋高し今日のケーキ屋までの道
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