カシスマーマレード/マッドビースト
 

 自己憐憫やセンチメンタルなんて塗りつぶされてしまえ

 あかね色と紫の混ざった夕暮れは街を照らすよ
 消え去りそうになりながらも今日を終えた人たちを称えて

 透明な感性が空中に漂ってもっと高いところに行こうとしている
 目が合ってしまってこちらを見てにやりとする
 さぁ私を手に入れるのはだれかな?
 みたいな高慢ちきで高飛車な笑顔だ
 はやく消えてしまえ

 公園の雑木林で地面に突っ伏してるサラリーマンを見つけた
 正しくはサラリーマンの抜け殻を だ
 背中のファスナーが頭から足の先までがばりと開いてる
 きっとさっきのが中身だったのだろう
 自分の背中がもぞ
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