夏の四重奏/梅昆布茶
 
生活に芯というものがあるとしたら
花を挿していなければいずれは緩んでくるものだ

日々の心のゆらぎは錆びた弦楽四重奏
山巓からの水脈が生をうるおしているのならば

堕落した駱駝は回文好きだが
療養所での生活はしずかなる音楽
柔らかな不自由はやさしい対幻想なのだろうか

聴こえない見えない
触れえないから
あなたはいない

どんな箱に閉じ込められているのかもしらない
時の振り子のながさを調整する術すらないから













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