飛翔せよ/
Giovanni
夕べ 一人寝に見た夢は
夜空のくぼみに足をかけ
天の川に辿り着きたいと思い
さらりと揺れる夏草の隙を
酒でも飲んでいるように
のらくらと彷徨いたいと思い
それでも 最後には
靄のような夢に惑いながら
這い回るばかりなのだった
飛翔せよ
飛翔せよ
暗黙の果てへ 放心の極みへ
そして抗うのだ
鍛造の楔で
岩抜き貫くように
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