一方、彗星。されど 空想蹂躙/あらい
 
めて 一歩づつ 手探りで這いずり回る

あなたとわたし
どのような結果も絡めとられて
ゆくさきざきにとって
新たにうまれかわるといわれますが、
そこに遺したい理想に見合う
そのものはもとからいないでしょう

たとえ誰も赤子のように泣き喚いても、
彼方はかわいくもなんともない
足に藻が付いた空の天国で軌跡を切って
彗星は遥か遠くに墜落していく。
それはまるで
平らで冷たい油性の霞に靨を臨むような、
そこらんの いしころでしかないのに、

我らは、ねがいごとだけを知っているはずです

夢を燃したのだ、と贋作師は己に問いつづける
過去からの光が私たちを追尾して轢き展ばした
まがいもののアイですが
それぞれに容易く心を打つらしいので

ああ、なんてことだ……なんてことが、今につながっている
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