いつだったか/
緑水
肌の匂いが移るほど近くで聞いた あの言葉は
今はもう、遠い過去(むかし)の記憶
あの日と同じ場所に立ち尽くしても
戻らない あの後ろ姿
最後のメールから 季節が三度巡った今でも
「また声が聞きたい」と言ってくれたあの言葉が
頭から離れないでいる
…ただ一陣の風が 空を舞う…
すべてが変わってしまったとしても
この涙をさらってくれる風だけが
あの日と同じ、だった―。
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