海/ミナト 螢
 
キミと歩いた道
夕日の鏡に映るふたりが
そのまま波を越える時

初めて夏が来たような
錯覚に溺れて

熱くなる身体に
飲み干した炭酸の
泡が星になったから
いつまでも忘れたくはない

ボクが吐き出す言葉は
青くて丸い
チョークみたいで
粉々に飛んでゆく

何も倒せなくて良いし
餌の代わりに
フォークを混ぜて

キミの心臓を
引き裂いてみたい
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