ヒエロファニー/
北井戸 あや子
いた約束をどうか離さぬように
渚に刻んだ足跡さえも波が浚って
「あの日見つけた今日に意味などなにもなかったの?」
ねえルードウィヒ 僕はいつもあなたのまえで思っているんだ
いつか見た青さの内側を
悲鳴はいつか声になって言葉を知って歌にかわった
あの日を見ていた今日がらせんにまた遠ざかって
なあルードウィヒ 永久に祈って触れてみたって解りはしないな
「いつか信じれたなら……言わないよ」
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