詩の日めくり 二〇一六年十一月一日─三十一日/田中宏輔
 
につながれて
こんな違和の上に立たされているのかわからない
差異が打ち寄せる違和の上
意味崩壊の前触れか
語意につながれたわたしの脳髄に
垂れ込める語彙が浸透してゆく

わたしはこの違和の上で待つ
わたしの正気を食らおうとする
意味の怪物を退治してくれる
ひとつの文体を


二〇一六年十一月二十日 「地下鉄御池駅の駅員さんにキョトンとされた」


烏丸御池の高木神経科医院に行って
睡眠誘導剤やら精神安定剤を処方してもらって
隣のビルの一階にあるみくら薬局で薬をもらったあと
いつもいく河原町のバルビル近くの焼き鳥屋にいくために
地下鉄
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