流れる六月/
AB(なかほど)
昨日の夜と新しい朝と
越えてきたいくつものこと
少し通勤時間をずらしたぐらいでは
気分は晴れるものではないけれど
流れる景色に
少しだけしがみついてみる
それは
セピア色の絵に誰かの胸がふるえるように
しゃがれ声の歌に誰かの胸が痛むように
抱えているものに
すぐに気づいてしまえる君たちが
うつむくことはない
うつむくことはない
そんな世界へ
景色は流れている
流れているのだから
戻る
編
削
Point
(0)