複数の一行詩/青色銀河団
 
映写機のカラカラする音が響く



遠くでぼくらが病んでいる



満天の星に 落としてしまったもの



青いおれんじ色の枕 ひとつ下さい



噴水 世界は世界の意味に滲んで



誰もいない夏 蒼い水底に 魚はいない



ただひとつの顔で生きる 夏の夕暮れ



僕らは花のように零れてきた



そして少女は 軽やかに笑うと 歌になった



八月を 思い出せ


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