もうバスが来るころだろう/
帆場蔵人
慄け優しい昼の日差しに
女の帽子の湾曲の叫びを
手を差し延べるのは誰だ
静かに発酵していく発泡と発疹
すべては突き刺さったアイスピック
それはそうだとしてなんでもない
バスが曲がってくる頃合いだ
どこへ? どこかへ? どうして?
クリームソーダのアイスは溶けた
バスタブのなかでほんとに完全に
死んでいるんだ、信じて欲しい
もう俺は何処にもいけやしないのだ
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