詩の日めくり 二〇一六年一月一日─三十一日/田中宏輔
 
ばよい。まあ、ひとによって、最良の作品が異なるし、最良の作品を読むためには、最良でない作品にも目を通さなければならないが。そういえば、ロバート・F・ヤングなどは、全作品を読んだが、『たんぽぽ娘』以外すべてカスという駄作のみを書きつづけた恐るべき作家だった。

 小学校の3年くらいかな、友だちのふつうの笑い顔が輝いてた。中学校の1年のときに、友だちが照れ笑いしたときの顔が忘れられない。どんなにすごいと思った詩や小説にも見ることができない笑顔だ。ぼくがまだ、それほどすごい詩や小説と出合っていないだけかもしれない。読書はそれを探す作業かもね。


二〇一六年一月四日 「本の表紙の絵」


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