貉/AB(なかほど)
 
こころは
小雨あとの
路傍の石のように

こころは
鼓動もせず
虹を見てなをふるえず

明後日のほうばかりを
らいごうらいごうと
ずっと眺めてる




終らない話へ
南東からの光と
自由という風に

あの日の
なおざりのものたちが
野に放たれる

昔の
自分自身であった頃の
名前で







こころは
 こさめあとの
  ろぼうのいしのように

こころは
 こどうもせず
  にじをみてなをふるえず

あさってのほうばかりを
 らいごうらいごうと
  ずっとながめてる




おわらないはなしへ
 なんとうからのひかりと
  じゆうというかぜに

あのひの
 なおざりのものたちが
  のにはなたれる

むかしの
 じぶんじしんであったころの
  なまえで





  







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