眩しさから逃げるように春を/
かんな
あたたかさはいつも
敵わないほどに傍らで咲いて
叶わないたびに散り
地面をひたすらに覆い尽くす
しあわせという匂いにむせて
風のつきあたりでは
くるくるくるくると
止むことなく空へと祈りが舞う
いつしかあなたは黙って
摘むのか千切るのか重ねるのか
この花びらを
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