あれから10年/ミナト 螢
 
風の音が優しくなると
背中を押されたようで
無理しても歩いて来た
消えないで僕の故郷は
壊れたって空に抜ける
思いを巡らす時はまた
聞こえるよ祈りに似た
胸の声が今日は日本に
小さな灯火を描いてる
消えないで僕の未来は
離れたって光に透ける
願いを配るように届け
明日なんて言葉の端で
踏み締めた土を固める
二度と崩れない僕の夢
夜の底へと返しに行く
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