料理で俳句?サルベージ/SDGs
 
べたり、サザエなんかでも身を食べずに肝の先端の青黒い部分だけを齧って、身は海に捨てたり、煮魚は目の下の筋肉だけ食って箸を置く人もいるが、そのような人にとっては垂涎の店かもしれない。

 ただし気を付けなければならないのは店主が店名のとおり「変骨」者であること。いつも機嫌がすこぶる悪い。そして長居が許されない。隣の常連と思われる客は熱燗とサルベージを頼み、ものの五、六分で平らげ、正確に千二百五十円をカウンターに置いて、ぱっと出ていった。発つ鳥後を濁さず。店主がおつりを面倒がるのを避けるためか、きっちり小銭も用意しているのだった。

 しかも時には女人禁制にしたり、会員制にしたり、まことに変わった店で、評判が悪い。その割には人気というのも「へんこつ」の面目躍如。どうです、行きたく(なく)なったでしょ。

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