空気管デッサン/あらい
 


また埃を被り燃えカスみたいなカレンダーには砂糖菓子の香りが広がり
バツ印ばかりが黒く宛がわれてしまう、白蟻の烈が肢体と重なり
過ぎ去った日々を指折り教えていた。
ねえ、いつになれば私を迎えに来るの、攫ってくれるの、
白い部屋に配置された私と彼とモノクロームエフェクト
濡れ羽色のときを見せる 砕けた硝子の器に湛える、
視界を覆うカーテンが漣に酔い潰れる
漆黒に焼き付いてしまって洗いざらい吐き出してみても
透明なままの封書に懺悔して、見えざるものは残響を封じたままだ

幾重 くるわれた、ここは メリーゴーラウンド
行方を見失って不協和音を曳きづって没する

かれらの足
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