日本で一番暑い日の、僕と君の遊び方/チャオ
真っ白な 階段の、背の高い イチョウの木。
見えない ふりをして かくれんぼを続けよう。
「日本最高気温をぬりかえた日」
たいようは 不死身で、僕は 貧弱だった。
君は、砂ほこりを 頭からかぶり
砂漠の歌を作った
目に 見えない 空が 見えた
あ!
と 叫んだときには、もう消えていた。
真っ白な階段の 背の高いイチョウの木
秋には枯れてしまうと 知らないおじさんが言った。
僕の、いまも 消えてしまうと
隣の君は かすかに微笑んで言った。
けれど 僕は消えないんだよ。
けれど 消えないんだ。
繰り返し、僕は念じて 緑の山の暗闇を
一目散に 走り抜けた
戻る 編 削 Point(1)