料理で俳句?きのこ飯/SDGs
 
お土産の松茸が二百キロほど積まれていたそうだ。当時の外交規約で、外国政府からの贈り物は二万円以内と制限されていたから、さあ、大問題。国会でネチネチと追及された。
 野党議員「松茸、もらったんでしょ?」
 福田官房「むにゃむにゃむにゃ」
 野党議員「食べたんでしょ!?」
 福田官房「むにゃむにゃむにゃ」
 (この間三日)
 野党議員「返したんですか?」
 福田官房「それは、まあ…、生ものですからねぇ…」
結局、食っちゃったわけだ。松茸飯にして。

 できた茸飯を飯椀に山盛りにして、目を閉じる。色あざやかな錦秋の山々を想像する。そこに必死で松茸のゆたかな香りをかごうとするが、すでに香りの記憶をなくしている。





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